世田谷パブリックシアター、音楽事業部、生活工房、せたがや国際交流センター、世田谷美術館、世田谷文学館が区内それぞれの拠点で、独自性と創造性に富んだプログラムを展開しています。芸術の輪を広げる活動、次世代を育む活動、地域文化を創造する活動など多彩な取り組みをご紹介します。
生活工房 ワークショップ
2024/09/26更新
〈生活工房3F市民活動支援コーナーのリソグラフ〉
世田谷文学館
2024/06/06更新
〈2023年12月9日(土)会場:世田谷区立芦花小学校 体育館〉
「落語を楽しもう〜笑いを生み出してみよう」
近隣の子どもたちに「セタブン」に親しんでもらいたい――
そんな思いで2011年にはじまった芦花小学校との出張ワークショップは、これまで写真家や俳優たちと一緒にさまざまな創作活動を体験してきました。コロナ禍を経て、あたらしく落語をテーマにしたプログラムに挑戦。思い切り声を出して、演じて、皆で「笑い」について考えました。
「はみ出し者」を面白がる落語思考
落語教育家の楽亭じゅげむさんを講師にお迎えし、芦花小学校の4年生約170名が参加した1時間半のワークショップで、伝統芸能の「落語」の演じ方、くすぐり、人を笑わせる楽しさを学び、各自が演者として噺を表現します。
落語には周りから笑われる「はみ出し者」が登場しますが、早とちりしたり、世間の常識から少しずれているように思われたりすることは、多かれ少なかれ誰にでも経験があるのではないでしょうか。「笑い」とは何かを考え、「笑い」に通じる小さな個性「はみ出し者」を発見する過程は、他者理解に必要な「聞く力」を育むことにもつながります。
当日、会場には落語を知らない子どもが多くいるようにも見受けられますが、私たちセタブンの職員は「高座」や「めくり」、発表者用の「特製法被(はっぴ)」を準備し、いよいよスタート。
「ええやん!」を連発する子どもたち
はかま姿のじゅげむさんが登場。まずは、江戸時代から大衆に親しまれた「落語」を鑑賞するためのルールを学びます。大きな拍手、「待ってました!」などの掛け声を一緒に実践するうちに、子どもたちのテンションが高まります。
ワークショップでは自分が良いと思った時に親指を立てて「ええやん!」のリアクションを出します。隣の人が考えた芸名(例:なり亭サッカー選手)を見て「ええやん!」、面白いと思った友達のネタを聞いて「ええやん!」など、会場に「ええやん!」の声が聞こえはじめました。
演じて気づいた、人を楽しませるための「笑い」
じゅげむさんは「ドラえもん」をもとに普通の話と落語の違いを説明します。創作落語「ドラえもん」を演じはじめると会場の雰囲気ががらりと変わり、子どもたちの視線は高座に釘付けになりました。
グループワークで、どら焼きの食べ方やお茶の飲み方、のび太の部屋の襖を開ける所作などを練習します。特製法被を羽織って高座に上がった子どもは、すっかりドラえもんのキャラクターになりきって落語を演じ、観客の子どもたちからは「ええやん!」の掛け声がかかります。
続いて、じゅげむさんが落語の小道具である扇子と手ぬぐいの使い方を実演すると、子どもたちは鉛筆を使って蕎麦やうどんを食べる練習をはじめました。休憩後、古典落語の「時そば」ならぬ「時うどん」に子どもたちは真剣に聞き入ります。
せたがや国際交流センター
2023/11/01更新
〈画像:にほんご交流会の様子〉
世田谷美術館分館 向井潤吉アトリエ館
2023/07/11更新
〈 向井潤吉アトリエ館外観 撮影:上野則宏 〉
2023年7月で開館30周年を迎えました。
東急田園都市線の駒沢大学駅から徒歩10分ほど、世田谷区弦巻の閑静な住宅地の一角に建つ向井潤吉アトリエ館。戦後一貫して伝統的な草屋根民家のある風景を描きつづけたことで知られる、洋画家・向井潤吉(1901-1995)が1933年から亡くなるまで住み、創作の拠点とした場所です。
晩年、向井は「60年もの長いあいだお世話になってきた世田谷区の美術文化の発展と青少年の啓発にお役に立つことができれば」と、自ら私費を投じて自宅兼アトリエを美術館に改装し、約130点の油彩作品、約500点の水彩作品とともに世田谷区に贈りました。こうして向井潤吉アトリエ館は、1993年7月10日に世田谷美術館の最初の分館として誕生しました。
開館以来、全国各地から多くのお客様をお迎えしてきたアトリエ館。庭には武蔵野の面影を伝える雑木が繁り、館内に入るとイーゼル、絵の具箱などが置かれ、向井が愛用した安楽椅子などの民藝家具には実際に座っていただくこともできます。まるで画家のアトリエに招かれたような気持ちで、都会の喧騒からひととき離れて向井作品を味わえる空間としてご好評をいただいています。
ライブラリーから生まれた「ほんとわラジオ」
2022/10/28更新
左:河西美紀(パーソナリティ) 右:亀山郁夫(1月ゲスト)