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アートルポ

世田谷パブリックシアター、音楽事業部、生活工房、せたがや国際交流センター、世田谷美術館、世田谷文学館が区内それぞれの拠点で、独自性と創造性に富んだプログラムを展開しています。芸術の輪を広げる活動、次世代を育む活動、地域文化を創造する活動など多彩な取り組みをご紹介します。

地域の物語ワークショップ2017 レポート

2017/12/04更新

地域の物語ワークショップ2017 レポート
『生と性をめぐるささやかな冒険』<夏の終わりの夕涼み編>

「地域の物語」とは、地域に暮らすさまざまな人々と向き合い、物語を掘り起しながら、従来の形にとらわれない演劇をつくりあげるワークショップです。世田谷パブリックシアターが開場した1997年から継続しています。2017年9月には、2016年度のコースを担当していた進行役たちが集まり、<女性編><男性編>コースの合同編を企画。<夏の終わりの夕涼み編>と題し、性自認が女性の方、男性の方、どちらでもない方など、いろいろな方が集まって、あらたな「生と性をめぐるささやかな冒険」を始めました。進行役のおひとり、花崎攝さんにご報告いただきます。


『生と性をめぐるささやかな冒険』<夏の終わりの夕涼み編>
2017年9月4日、7日、8日(全3回)
進行役:柏木陽、関根信一、花崎攝、山田珠美

文:シアタープラクティショナー花崎 攝

<夏の終わりの夕涼み編>はトイレットペーパー・アートで始まりました。トイレットペーパー・アートなんて、そんなジャンルがあるのかないのか定かではありませんが、思いついて初めてやってみたのです。今回のワークショップのテーマは「曲がり角」でした。参加者のみなさんに、どうやって「曲がり角」についてのイメージを膨らませ、「曲がり角」についてのエピソードを表現してもらうか?そうだ、手始めにこれまでの人生を思い出し、トイレットペーパーで自由に表現してもらったらどうだろうと思ったのがきっかけです。

人生は道に例えられます。トイレレットペーパーは長く、直線ですが、簡単に折り曲げたり、破いたり、切ったり、丸めたりすることもできます。作業が始まると、あっという間に予想をはるかに超える圧巻の光景が出現!稽古場中に参加者の人生を表すトイレットペーパー・アートが張り巡らされました!まさかこれほど参加者の方たちの創造力がはじけるとは!



そして2日目には、「曲り角」にまつわるエピソードを発表してもらいました。出産時の話あり、恋人との別れ、在日女性との結婚の話あり、親子関係もあればED治療の話あり、未来にやってくるかもしれない子どもへの手紙にホスピスの話。期せずして、ひとの一生にわたる出来事の数々がエピソードとして語られました。並行してダンスも踊りました。懐かしの「ジェンカ」です。私は永六輔作詞、坂本九歌の「レッツ・キス 頬よせて・・・」にはどうも苦手意識を持っていたのですが、なかにし礼詞、青山ミチ歌のヴァージョンは、パンチが効いていて媚びがなくカッコイイのです。振り付けをアレンジして、みんなで息を切らして踊りました。

さて、3日目。ささやかな稽古場発表をしました。2日目の発表のなかから、参加者にシーンにしたいエピソードを選んでもらい、チームを作り練習しました。どうしたらそのエピソードがよりよく伝わるか、食事の時間も惜しんでギリギリまで工夫されていた皆さんの姿が印象的でした。直前のお誘いだったにもかかわらずお客様にもお越しいただき、3日で作ったとは思えないなかなかの発表になりました。

正直なところ、私は合同編に少し不安を抱いていました。これまで、男性編と女性編は発表の時以外は別々にワークショップを重ねていました。合同編になってもこれまでのようにのびのびと表現できるだろうか?ヘテロの人もいれば、LGBTの人もいる。以前からのリピーターもいれば、今回初参加される方もいる。ギクシャクすることはないだろうか?ところが、始まってみると、それは全くの杞憂でした。もちろん合同編への参加を希望された方たちだったからという条件付きですが、これまでの積み重ねのなかで、セクシュアリティについて隠す必要のない場、初めてでも臆することなく表現できる場になってきている手応えを感じました。多様な人たちと一緒に作業できることはどんなに豊かなことか!とても有難く感じています。




●地域の物語2018「生と性をめぐるささやかな冒険」発表会
2018年3月18日(日) シアタートラム  出演:ワークショップ参加者
※詳細は決まり次第、世田谷パブリックシアターのホームページでお知らせします。



アートに関する交流会2017

2017/10/23更新

アートに関する交流会2017
事前申込不要 参加費無料

これまでの10年、これからの10年

開催日時:12月3日(日) 14:00〜17:00(受付13:30〜)
会場:三軒茶屋キャロットタワー 5階セミナールーム

世田谷区内で活動する文化芸術団体、個人の交流を深め、情報交換とネットワークづくりを行う会です。今回は開催10年を経て、これまで事例発表した団体の方のトークと、参加者の交流会を行います。
どなたでもお気軽にご参加いただけます。

主催:世田谷区 公益財団法人せたがや文化財団 
問合せ:世田谷区生活文化部 文化・芸術振興課 
電話03-5432-2124 FAX03-5432-3005


ボランティアスタッフの活躍が支える

2017/09/10更新

ボランティアスタッフの活躍が支える
                    <こんなに大きな飾りつけも>

世田谷アートタウン『三茶de大道芸』

「三軒茶屋の街を舞台にしよう」をコンセプトに繰り広げられる世田谷アートタウン『三茶de大道芸』は、今年20周年を迎え、今や秋の恒例フェスティバルです。2000年より多くの方がボランティアスタッフとして様々な役割で参加し、フェスティバルを支えています。

主な活動は、事前に行う“かざりつけ班”と“手芸班”、またフェスティバル当日にお手伝いいただく“当日スタッフ”の3つに分かれて行われます。
“かざりつけ班”では、三軒茶屋の街を「アートタウン」に変身させるため、どのような装飾を行おうか?というプラン出しから実際の制作、取り付けまでをボランティアスタッフが行っています。飾り付けを行うエリアによって商店街の個性が異なるので、実際に街を歩いてリサーチしたり、商店街の理事さんと相談したり、地域密着型の活動を行うのが特徴です。デザインや工作が得意な方もいれば、工作は苦手だけど三茶が好き、引っ越してきたばかりなので三茶をもっと知りたくて、などなど、色々な方が集まっています。
“手芸班”は、商店街に掲げられているフラッグを材料としたリサイクルグッズを作製するグループです。リサイクルグッズはフェスティバル当日に配布し、集まった寄付金を東日本大震災の被災地へと送ります。“かざりつけ班”がいくつかのエリアに分かれて活動しているのとは対照的に、同じ時間に同じ場所に集まって、皆でおしゃべりしながら作業をします。「エコ」や「被災地支援」を目的としながら、近所の方々が集まるコミュニティサロンのような役割を目指しています。
そして“当日スタッフ”は、パフォーマーの付き人や通訳、商店街の会場のお手伝い、フェイスペイント、写真撮影など、本当に沢山の役割に分かれていて、それぞれが自分の得意分野を活かしながら活躍しています。中でもパフォーマーの皆さんに人気の「マッサージコーナー」は、ボランティアスタッフからの提案で生まれました。

こういったボランティアさんたちの力によって、フェスティバルの街並みが賑やかで心温まるアートタウンに変身していっているのです。
実際に参加してくださった方からは「大人の文化祭みたいで楽しい」「色々な世代、立場の人と友達になれる」「今まで知らなかった三茶を発見できた」といった声を、毎年たくさんいただいています。

●ボランティアスタッフの募集は、7月上旬より公式ホームページなどでお知らせします。


古書と雑貨の蚤の市 セタブンマーケット

2017/09/01更新

古書と雑貨の蚤の市 セタブンマーケット
〈山〉や〈自然〉をテーマに

企画展「山へ!展」にあわせ、9月16日(土)・17日(日)開催

<写真は2016年の様子>

セタブンマーケットは、古書や雑貨のお店が文学館にやってくる“蚤の市”イベントです。毎回のテーマに合わせて個性豊かな店主たちがセレクトした本や、懐かしくて不思議な雑貨・家具・洋服・おいしいフードの販売などを行います。また、活版印刷やネイチャークラフトといったワークショップもあり、展覧会と合わせてまるまる1日を文学館で楽しめます。マーケットでも特に好評なのが「特別出品」で、編集者の鈴木芳雄さん、作家の吉本ばななさん、角田光代さんなど、文学館となじみの深い作家や編集者、アーティストから蒐集品などを出品いただき販売。毎回即完売してしまうほどです。このセタブンマーケットを通じて、本や作家との新たな出会いの場、文学を介した「人と人」「人と物」の交流の場になればと企画しています。3年目となる今年は9月16日(土)・17日(日)の2日間、企画展「山へ!展」にあわせ、〈山〉や〈自然〉をテーマに開催します。ご期待ください!