世田谷文学館の「ほんとわラジオ」は、ライブラリーからラジオを発信する新しい企画として、2022年1月よりスタートしました。 これまで特別番組や通常番組(再放送を含む)など延べ23回、放送しております。このユニークな事業名は、当館のライブラリーに付された名称「ほんとわ」に由来します。それは、「あなたにとって"本とは"何ですか?」という問いかけの他に、「本永久(ほんとわ)」「本と和」「本当は」等、様々なイメージを喚起させます。
このライブラリーは、幅広い世代に向けた本との出会いの場として、2017年にリニューアルオープンしました。授乳室を備えたベビー&キッズエリアでは、絵本や児童文学を親子で楽しめるスペースとして親しまれております。また、各分野の専門家や作家が薦める本のコーナーと、定期的に入れ替わる特集コーナーは、企画性のある選書が特色です。訪れるたびに様々な出会いが生まれるライブラリーとして、繰り返しご利用いただけるお客様が増えてくるなど、少しずつ実績を積み重ねてきました。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、室内の利用者数を制限せざるを得ない状況となりました。そこで"出会いの場"を補強する新たな取り組みとして、ラジオ放送をスタートさせました。番組では、作家・映画監督・芸術家・漫画家・書店店主など、当館ならではの多彩なゲストをお迎えし、当館の今後の活動や、開催する展覧会や収蔵品について自由に語って頂きます。放送は、FMラジオとインターネットでの配信だけでなく、アーカイブとしてポッドキャスト配信を整えました。
近隣区民の方も含め、ライブラリーや文学館に足を運ぶ機会が少ない方でも、文学に関心を持っていただけるよう、今後も様々なメディアを活用し、新たな文学体験をご提供してまいります。

【ほんとわラジオ】